【8月13日 AFP】台湾北部の新北市(New Taipei City)にある9階建ての病院で13日早朝、7階の末期患者のホスピス(緩和ケア)病棟から出火し、9人が死亡、15人が負傷した。消防当局が発表した。

 7階には当時スタッフ3人を含む36人がおり、全員が避難したが、16人が心停止状態となった。うち7人は蘇生が成功した。地元消防当局は、死亡した9人の死因は煙による窒息死だったとしている。

 負傷者は近隣の複数の病院に搬送された。15人が入院し、うち11人が重体となっている。

 この火災ではスプリンクラーが機能しなかったとの報道があるが、新北市政府消防局はこれを否定。出火原因はまだ調査中で、「スプリンクラーは作動していたが、出火場所から離れていたため、すぐに火を消し止められなかった」と説明した。

 地元メディアが放映した防犯カメラ映像には、火災発生後にスタッフがホスピスの廊下を駆け回り、患者に腕を回して支えたり、車いすに乗せたりして避難する様子が映っている。

 報道によれば、複数の患者の身内が爆発音を聞いたと話していることから、酸素ボンベの爆発が原因で火災が起きた可能性があるという。(c)AFP