【8月13日 AFP】世界ロードレース選手権(WGP 2018)第11戦のオーストリアGPは12日、MotoGPクラスの決勝が行われ、ドゥカティ(Ducati Team)のホルヘ・ロレンソ(Jorge Lorenzo、スペイン)がレプソル・ホンダ(Repsol Honda)のマルク・マルケス(Marc Marquez、スペイン)との激しい競り合いを制し、優勝を飾った。

 レース終盤は、来季のホンダ加入が決まっているロレンソとマルケスの間でトップが入れ代わる展開が続いたが、最終ラップのホームストレートでロレンソがオーバーテークに成功すると、続くコーナーでのマルケスのアタックをしのぎ、そのまま勝利を手にした。

 レースを終えたばかりのロレンソは、前半はタイヤの消耗を抑える作戦だったと話し、「最後の10周で仕掛けようと決めていた。上り坂のようないくつかのエリアでは僕の方が速く、第2コーナーでは彼の方が上だった。抜いた後は全力を尽くし、限界までプッシュしたよ。過去にもあまりない会心のレースだった」と話した。

 一方のマルケスは、まだ優勝のないレッドブル・リンク(Red Bull Ring)で今年も勝てず、オーストリアGPは大会が復活した2016年から3年連続でドゥカティ勢が制している。しかし、年間ポイントで2位につけるモビスター・ヤマハ(Movistar Yamaha)のバレンティーノ・ロッシ(Valentino Rossi、イタリア)が14番手からスタートして6位に終わったため、マルケスにはバトルを楽しむ余裕があった。

 マルケスは「楽しいレースだった。ドゥカティの2台を倒せるかもしれないと思った瞬間もあったけど、彼らも持ち直してきた」と話し、「きょうは出し切ったよ。全部出し切った。なんとかしてトップを守りたかったが、ストレートでやられた。最高のショーだった」と続けた。

 年間順位では、マルケスが2位ロッシとの差を59ポイントに広げ、5回目のMotoGPクラス王者にまた一歩前進している。優勝したロレンソが年間3位に浮上し、ドゥカティのアンドレア・ドビツィオーゾ(Andrea Dovizioso、イタリア)は1ポイント差の4位に後退。第10戦のチェコGPを制したドビツィオーゾだが、この日は先頭の2人のペースについていけず、3位でレースを終えた。(c)AFP