【8月12日 AFP】西アフリカのニジェールの経済中心地マラディ(Maradi)州で、先月初めにコレラ感染が確認されてからこれまでに13人が死亡した。国連人道問題調整事務所(OCHA)が11日、明らかにした。感染者は1000人近くに上り、大多数は子どもたちだという。

 OCHAによると、マラディで最初のコレラの症例が確認されたのは7月初め。この時の感染者3人はイエルワ(Yelwa)の病院に搬送された。その後、8月7日までに感染者は993人に増加。うち13人が死亡した。感染者のうち少なくとも50人は州都マラディ市内の患者だという。

 OCHAの発表を受け、ニジェールのイディ・イリアス・マイナサラ(Idi Iliassou Mainassara)保健相は地元メディアに、政府による迅速な対応や世界保健機関(WHO)、国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)、国際医療支援団体「国境なき医師団(Doctors Without BordersMSF)」らの支援がコレラ感染の拡大抑止に貢献していると述べ、コレラ流行は政府が制御しており監視レベルも強化したと付け加えた。マイナサラ保健相はコレラの流行が最も深刻なマラディ州のマダルーンファ(Madarounfa)地区を訪れている。

 コレラは、コレラ菌に汚染された食べ物や飲料水を摂取することで感染し、激しい下痢などの症状に見舞われる。子どもは特に感染リスクが高い。

 専門家らは、マラディで大雨による洪水が感染力の高いコレラ菌をさらに拡大させる恐れがあると懸念している。(c)AFP