【8月12日 AFP】米電気自動車(EV)大手テスラ(Tesla)の株式非公開化を検討中とした、イーロン・マスク(Elon Musk)最高経営責任者(CEO)のツイッター(Twitter)投稿をめぐり、投資家2人が同社とマスク氏を提訴した。投稿で株価がつり上げられ、テスラ株を空売りする投資家が数百万ドル(数億円)の損失を被ったと訴えている。

 マスク氏は7日、現在の株価を大幅に上回る1株420ドルでテスラの非公開化を検討中と述べた。結果としてテスラの株価は前日比11%上昇、長年テスラ株の暴落を見込んできた空売り筋は数百万ドルの損失を強いられた。

 サンフランシスコの裁判所に10日訴えを起こしたカルマン・アイザックス(Kalman Isaacs)氏は、マスク氏の投稿は「空売り筋に極めて大きな打撃を与えることが狙い」だったと指摘。投稿の翌日の8日、損失を抑えるため自身がテスラの3000株前後の購入を強いられたと述べた。

 同じく訴えを起こしたウィリアム・チェンバレン(William Chamberlain)氏は、マスク氏とテスラは「同社の株価を8月6日の終値(341.99ドル)から45.47ドルも人為的につり上げた」とし、株価の操作があったと訴えた。

 報道によると米証券取引委員会(SEC)は、マスク氏がツイッターで明らかにした情報は事実に基づくものなのか、またなぜ規制当局への届け出ではなくツイッターで発表したのか調べるためテスラ社に連絡をとった。(c)AFP