【8月12日 AFP】パンパシフィック水泳選手権(Pan Pacific Swimming Championships 2018)は11日、東京で競泳各種目の決勝が行われ、米国勢が2年後の東京五輪へ向けてこの日も強さを見せつけた。

 開催国の日本も池江璃花子(Rikako Ikee)が女子100メートルバタフライで、大橋悠依(Yui Ohashi)が女子200メートル個人メドレーでそれぞれ金メダルを獲得したが、その他の種目ではケイティ・レデッキー(Katie Ledecky)、ケーレブ・ドレッセル(Caeleb Dressel)、チェイス・カリシュ(Chase Kalisz)という米国の有力選手が実力を発揮した。

 女子400メートル自由形に出場したレデッキーは、世界記録に迫るペースで泳ぐと、コモンウェルスゲームズ(2018 Commonwealth Games、英連邦競技大会)女王のアリアン・ティットマス(Ariarne Titmus、オーストラリア)との3分台の争いを制して3分58秒50で優勝。リオデジャネイロ五輪で5個の金メダルを獲得した大本命が、200メートルでの失意を振り払う金を獲得した。

 男子100メートルバタフライは、ドレッセルが大会新記録となる50秒75で優勝し、2017年の世界水泳選手権(17th FINA World Championships)でマイケル・フェルプス(Michael Phelps)氏以来2人目となる1大会7個の金メダルを獲得した実力を発揮した。米国のジャック・コンガー(Jack Conger)が銀、ブラジルのビニシウス・ランサ(Vinicius Moreira Lanza)が銅メダルを獲得した。

 一方、そのドレッセルを擁して臨んだ男子4×100メートル自由形リレーでは、米国はトップでフィニッシュしたが登録順と違う順番で泳いで失格処分を受け、金メダルはブラジルの元へ転がり込む結果となった。

 男子200メートル個人メドレーでは、カリシュがいつも通り後半に抜け出して1分55秒40でフィニッシュ。ライバルの萩野公介(Kosuke Hagino)を400メートルに続いて破り、世界水泳と同じ個人メドレー2冠を達成した。リオ五輪でフェルプスに次ぐ2位に入った萩野は銅メダルとなり、オーストラリアのミッチェル・ラーキン(Mitchell Larkin)が銀メダルを獲得した。

 男子400メートル自由形では、リオ五輪金メダリストのマック・ホートン(Mack Horton)が同じオーストラリアのジャック・マクラフリン(Jack McLoughlin)に敗れる波乱があった。マクラフリンはホートンを10分の1秒上回る3分44秒20でフィニッシュし、金メダルを獲得している。

 女子4×100メートル自由形リレーでは、ケイト・キャンベル(Cate Campbell)をアンカーに起用したオーストラリアが大会新記録の3分31秒58で金メダルを獲得した。

 パンパシフィック水泳は、これで4日間の日程中の3日目までを終え、米国が金11個と2位のオーストラリアに5個もの差をつけている。(c)AFP/Alastair HIMMER