【8月11日 AFP】サッカーイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティ(Manchester City)を率いるジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)監督は、ブラジル人MFドウグラス・ルイス(Douglas Luiz)の労働許可が下りなかったことにいら立ちを募らせた。

 グアルディオラ監督は、フェルナンジーニョ(Fernandinho)の年齢を考慮し、昨夏バスコ・ダ・ガマ(Vasco da Gama)から1070万ポンド(約15億円)で獲得したルイスを今季、トップチームの練習に加えたいと考えていた。

 シティは、ブラジル生まれながらイタリア代表を選択しこの夏チェルシー(Chelsea)と契約を結んだジョルジーニョ(Jorge Luiz Frello Filho ‘Jorginho‘)の獲得に失敗しており、ルイスは重要な役割を担うことになると思われていた。

 しかしシティは今週、ルイスの労働許可申証がイングランドサッカー協会(FA)によって却下されたと通知され、グアルディオラ監督はこの決定のタイミングについて特にうろたえた。

 先日行われた米国ツアーでルイスに出場機会を与えていたグアルディオラ監督は、「彼の労働許可証は認められなかった」と述べた。

「われわれは彼を再びローン移籍させ、労働許可証を手にするための努力をしようとしている」「とても理解しがたいことだよ」

「選手のことや練習を一切見ない人が、プレーするための能力と資格があるかを判断しなければならないんだ」

「ルールは受け入れるが、理解はできない。なぜなら、世界中のだれもが働きたいと思う場所で働くことができるからだ」

「ブラジル出身の監督や私の方が、その選手がプレーできるかを判断しているそうした人よりも分かっているさ」

「もし彼らが『ルールはルールだ』と判断したとしても、15日前に私に知らせてくれていたら、われわれは何ができるか決められたのにね。しかし、1日前になって彼がプレーできないことを知らされた。なぜかって? 分からないよ。身長が十分じゃなかったのか、十分にプレーしていないのか、それとも過去の試合での出来事か、それとも他のことなのか?」

 シティは12日に行われるアーセナル(Arsenal)との開幕戦で、W杯ロシア大会(2018 World Cup)後の休暇を終えチームに戻ったラヒーム・スターリング(Raheem Sterling)とケビン・デ・ブルイネ(Kevin de Bruyne)が復帰予定となっている。

 一方でグアルディオラ監督は、リバプール(Liverpool FC)のユルゲン・クロップ(Juergen Klopp)監督が10日に口にした「シティは間違いなく優勝候補だ」という言葉の罠には落ちなかった。

 クロップ監督は今オフシーズンにプレミアリーグの中で最も投資をしており、自身とチームにかかる大きな期待のいくらかを転嫁しようとしたのかもしれない。

 グアルディオラ監督は「ありがとう、ユルゲン」と冗談めかしながら話した。

「しかし私はこの9年間その風評と付き合っている。問題ないさ」

「私が監督をしていたことをバルセロナの人も知らなかった就任1年目を除く毎シーズン、われわれは常に優勝候補だった。でもありがとう、ユルゲン。君は優しいね!」 (c)AFP