【8月10日 AFP】男子ゴルフの米国ツアーメジャー最終戦、第100回全米プロゴルフ選手権(2018 PGA Championship)を主催する全米プロゴルフ協会(PGA of America)のコンピューターサーバーが、ハッカーによる不正侵入の被害に遭遇していることが判明した。

 米誌ゴルフウイーク(Golfweek)のウェブサイトによると、ハッカー側は簡単に交換が利かないデータを危険にさらすことなく、ファイルのロックを解除する代わりに、仮想通貨ビットコイン(Bitcoin)での身代金を要求しているという。

 協会スタッフがファイルのウイルス感染を発見したのは7日で、犯人側は協会のネットワークをハッキングして情報ファイルを暗号化し、ファイルを解除しようとすればデータは永遠に失われるというメッセージを残していたとされている。また、ビットコインのウォレット番号も記載されていたものの、具体的な身代金の額については指示されていなかったという。

 問題のファイルには、今大会が行われるベルーフ・カントリークラブ(Bellerive Country Club)周辺で使用されるデジタルの宣伝バナーやロゴのほか、来月フランスで開催される第42回ライダーカップ(The 42nd Ryder Cup)の関係資料などが含まれていると報じられている。さらに、今後の全米プロゴルフ選手権用に開発中のロゴやシンボルなども入っており、そのほとんどは簡単に代えが利かないものだとされている。

 匿名の関係者が同誌に語ったところによると、協会側は脅迫に応じるつもりはなく、今季のメジャー最終戦を滞りなく行うために、外部の情報技術専門家を雇用しているという。

 今回の問題について米国男子ゴルフツアー(US PGA Tour)がコメントを控える中、全米プロゴルフ選手権は初日を迎えている。

 ライダーカップは来月28日から30日まで仏パリのル・ゴルフ・ナショナル(Le Golf National)で行われることになっている。(c)AFP