【8月8日 AFP】イラク政府は先週末、複数の州に電力を供給している高圧電線が、イスラム過激派による2か月で8回目の攻撃を受けていたことを明らかにした。

 5日の電力省発表によると、キルクーク(Kirkuk)州からディヤラ(Diyala)州に敷かれた400キロボルト電線が今月2日、「テロリストによる破壊攻撃」を受けて断線し、再度修復しなければならなかったという。この電線への「2か月で8回目の攻撃」の影響で、キルクーク州、サラハディン(Salaheddin)州、ニナワ(Nineveh)州で停電が発生した。

 イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」は2014年に、イラク国土の3分の1近くを制圧した。ハイダル・アバディ(Haider al-Abadi)首相は昨年12月、ISとの戦いに勝利したと宣言したが、キルクーク周辺の山岳地帯などにはISの支配地域が残っている。

 同省関係者は5日、AFPの取材に対し、攻撃を受けた電線は修復され、電力は市民の元へ再び届いていると述べた。(c)AFP