【8月8日 AFP】台湾の検察当局は、中国と台湾の統一を訴える親中政党「中華統一促進党(Chinese Unity Promotion PartyCUPP)」の事務所と同党代表で台湾マフィア元幹部、張安楽(Chang An-lo)氏の自宅を政治資金規正法違反の疑いで捜索した。中国から不正に政治資金を供与されていた疑いがあるという。

 張氏は「白狼」の異名で知られ、かつて台湾最大のマフィア「竹連幇(Bamboo Union、ちくれんほう)」を率いていたが、米国での服役や中国での亡命生活を経て親中派の政治活動家となった。

 中華統一促進党は定期的に中国政府を支持する集会を開くなどしているが、現地メディアによると同党は中国政府から政治資金を受け取っていた可能性があり、当局が昨年9月から捜査を行っていた。

 台湾では中国政府から政治資金を受け取ることは違法だが、張氏は「自分の金は他国の政府から受け取ったものではなく、自分の会社から用立てしたもの」と述べ、容疑を否定している。

 中華統一促進党の党員らは2017年1月、香港の選挙制度の民主化を求めた2014年の大規模デモ「雨傘運動(Umbrella Movement)」を率いた学生指導者の一人、黄之鋒(ジョシュア・ウォン、Joshua Wong)氏が台湾を訪れた際、黄氏と台湾独立派の支持者に襲い掛かった疑いが持たれている。(c)AFP