【8月8日 AFP】(更新)ベネズエラの最高機関である制憲議会は8日、ニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領の暗殺未遂に関わったとして、国民議会の野党議員らの不逮捕特権を剥奪し、裁判にかけると発表した。マドゥロ大統領は、野党指導者で亡命中のフリオ・ボルヘス(Julio Borges)前国民議会議長が暗殺を企てたと名指しして非難した。

 ベネズエラでは4日、首都カラカスの式典で演説していたマドゥロ大統領の近くで、爆発物を搭載した複数のドローンが爆発。大統領は無事だったが、兵士らが負傷した。

 制憲議会のディオスダド・カベジョ(Diosdado Cabello)議長は、大統領を殺害しようとした罪で裁判を受けさせるため、国民議会の野党議員たちの不逮捕特権を剥奪するための会議を招集した。

 一方、マドゥロ大統領はテレビとラジオを通じて演説し、野党「正義第一党(PJ)」のボルヘス氏とフアン・レケセンス(Juan Requesens)議員がドローンによる「暗殺」を企てたと主張。捜査の一環で複数の急襲作戦が行われているとも述べた。

 ボルヘス氏は暗殺未遂について、自作自演の「茶番」であるとツイッター(Twitter)で非難。また正義第一党によると、レケセンス氏はベネズエラの情報機関「セビン(Sebin)」に拘束され、暴力を受けたという。(c)AFP