【8月8日 AFP】五輪で8個の金メダルを獲得した元陸上男子短距離のウサイン・ボルト(Usain Bolt)氏が、豪Aリーグのセントラルコースト・マリナーズ(Central Coast Mariners FC)の練習に「無期限」で参加することが決まった。

 昨年に現役を退いた31歳のボルト氏は、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)の熱心なファンであり、以前からサッカーのトップリーグでプレーする夢を公言していた。

 すでにドイツ・ブンデスリーガ1部のボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)のほか、ノルウェーや南アフリカのクラブでトライアウトに参加しているが、これまでにプロサッカー選手になるという夢は実現していなかった。

 それでもマリナーズは、陸上界のレジェンドが練習に参加することで合意。ジャマイカ出身のボルト氏は、今月下旬にはシドニー北部ゴスフォード(Gosford)にあるクラブの練習場に到着する予定となっている。

 クラブはウェブサイトで「セントラルコースト・マリナーズとウサイン・ボルト氏の間の合意は、プロ契約を保証するものではない」とした上で、「しかしながら、(今回の合意は)五輪で8個の金メダルに輝いた同氏に、プロサッカーでプレーするという燃えたぎる願望をかなえるチャンスを与える」とコメントしている。

 一方のボルト氏は、10月に開幕するAリーグの新シーズンを前に、自身の力を示す新たなチャンスが得られたことを喜んでおり、「オーストラリアに行くことを非常に楽しみにしているし、この機会を私に与えてくれたセントラルコースト・マリナーズのオーナーと経営陣に感謝したい」と述べている。

「これまでもプロサッカーでプレーすることが私の夢だった。Aリーグでプレーしたり、そこでインパクトを与えたりするために求められるレベルに達するには、本当に多くの努力と練習が必要なのは理解している。でも、これまでも私は『不可能なものはない。限界をつくるな』と言ってきたし、この挑戦を楽しみにしている」 (c)AFP