【8月7日 AFP】オーストラリアのジュリー・ビショップ(Julie Bishop)外相は7日、朝鮮戦争(Korean War)で死亡したオーストラリア兵43人の遺骨返還を北朝鮮の李容浩 (リ・ヨンホ、Ri Yong-Ho)外相に要請したことを明らかにした。

 朝鮮戦争には約1万7000人のオーストラリア兵が参加。340人が戦死、1216人が負傷した。このほかに43人が戦闘で行方不明になり死亡したものとみられている。

 北朝鮮とオーストラリアの閣僚が言葉を交わすことはまれだが、ビショップ氏はシンガポールで先週末に開かれた安全保障関連のフォーラムで李氏と接触。朝鮮戦争で死亡した米兵の遺骨55柱が数日前に米国への帰還を果たしたことから豪兵の遺骨返還の話題を切り出したと、スカイニューズ(Sky News)に語った。

 ビショップ氏は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長の首脳会談を経て一部の米兵たちの遺骨が米国に戻されたことを指摘し、オーストラリア兵たちの遺骨収集もさせてほしいと李氏に話したという。

 ビショップ氏が法医学者や遺骨収集専門家の派遣を提案したところ李外相はその提案を理解したという。ビショップ氏は米朝首脳会談や北朝鮮の非核化についても話したが、李氏はあいまいな態度に終始したという。(c)AFP