■低価格志向から品質志向への切換え、いつ?

 偽物ブランドの氾濫以外にも、拼多多が直面する問題がある。大手Eコマース企業の中でも、特に積極的な低価格モデルを進めている点だ。

 ここ半年、ネットショッピングにはまっているという大学生の譚さんは記者にこんなエピソードを話した。

 譚さんはある時、阿里巴巴(アリババ、Alibaba)の出店モールである淘宝(タオバオ、TaoBao)で電動マッサージ器を58元(約945円)で購入したが、数回も使わないうちにすぐに故障してしまった。

 その後、拼多多で同タイプの商品がたった8元(約130円)で販売されているのをみて、つい購入してしまったという。しかし届いた製品は、スイッチを入れると漏電し、一度も使うことなく壊れてしまった。

 このほか、靴も1週間程度で穴が開き、バーゲンの際に購入したオーブンも品質が悪く、サツマイモ1個を焼くのに3回も裏返して焼きなおしたという。譚さんは最終的に、拼多多のアプリをアンインストールしたそうだ。拼多多の消費者の中には、同様のケースに遭遇した人が数多くいる。

 あるアナリストは、「長期的に見て、拼多多は現在の低価格路線から品質重視路線へ転換し、工場の製造現場での負担軽減や、コストパフォーマンスの向上を進めていかなければ、タオバオや京東(JD.com)などと競り合うことは難しいだろう」と指摘している。(c)東方新報/AFPBB News