【8月6日 AFP】女子ゴルフ米国ツアーメジャー第4戦、全英リコー女子オープン(RICOH Women's British Open 2018)は5日、英リザム(Lytham)のロイヤルリザム・アンド・セントアンズ(Royal Lytham and St Annes)で最終日が行われ、地元イングランドのジョージア・ホール(Georgia Hall)が優勝。粘り強さと鋼の意志を見せ、小さい頃からの夢だったという大会制覇を現実のものにした。

 父親のウェイン(Wayne Hall)さんがキャディーを務める22歳は、前日首位のポルナノン・ファトラム(Pornanong Phatlum、タイ)と1打差の2位から出ると、スコアを5ストローク伸ばす見事なゴルフを披露し、通算17アンダーで自身初となるメジャーのタイトルと49万ドル(約5500万円)の賞金を獲得した。

 ホールは「うれしすぎて現実には思えない。9歳の頃にはよく『これで全英オープン優勝』なんて言いながら打っていたけど、きょうそれを実際に体験できたなんて信じられない」とコメントした。

 男子ゴルフ米ツアーのメジャーの一つ、マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament)が開催される米ジョージア州から名前をもらったホールは、2014年のプロ転向後は欧州下部ツアーと豪ツアーの大会で1勝ずつを挙げただけだった。しかし今大会は4日間でボギーをわずか3個に抑えると、最終日に6バーディーを奪取。最終ホールではボギーをたたいたが、ファトラムに2打差をつけて優勝を飾った。

 バックナインに入ってからは、優勝争いはホールとファトラムとの一騎打ちとなり、この時点では最初の6ホールで4バーディーを奪ったファトラムがまだ1打差で首位に立っていた。しかしホールは13番からの4ホールで3バーディーのチャージを見せ、16番で約7.5メートルのバーディーパットを沈めて初めてリードを奪うと、そのまま優勝を飾った。

 英国選手の全英オープン優勝は、2009年大会を制したカトリオーナ・マシュー(Catriona Matthew、スコットランド)以来で、英国選手のメジャー制覇も、メジャー通算4勝のローラ・デービス(Laura Davies)、1997年の全米女子オープン(US Women's Open Championship)を制したアリソン・ニコラス(Alison Nicholas)、2004年の全英オープンを制したカレン・スタプルス(Karen Stupples)、そしてマシューに続く快挙となった。

 一方のファトラムは、この日の前半まではほとんど完璧なプレーを続けていたが、17番で致命傷といえるダブルボギーを犯すなど、後半は手痛いミスが出るようになってホールに逆転を許した。最終的にファトラムは通算15アンダーの2位でフィニッシュし、3番でトリプルボギーをたたいた柳簫然(So Yeon Ryu、ユ・ソヨン、韓国)が同13アンダーの3位に入った。

 比嘉真美子(Mamiko Higa)はキム・セイヨン(Sei Young Kim、韓国)、アリヤ・ジュタヌガーン(Ariya Jutanugarn、タイ)と並ぶ8打差の4位タイで大会を終えた。(c)AFP/Elspeth BURNSIDE