【8月6日 AFP】南米ベネズエラで5日に発生した、ニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領を狙い爆発物を搭載した複数のドローンを爆発させた暗殺未遂とみられる事件で、政府は同日、「テロリストおよび雇われた殺し屋」計6人を逮捕したと発表した。この爆発では兵士7人が負傷し、うち3人が重体となっている。

 ネストル・レベロル(Nestor Reverol)内務・法務相は国営テレビで、首都カラカスで「車両数台を押収してホテルの強制捜査を行い、重要情報を収集した」と述べ、容疑者らの身柄拘束を発表した。

 レベロル氏によると、今回の「暗殺未遂」は遠隔操作のドローン2機を使って実行され、各機が「半径50メートルの範囲に大きな被害を及ぼし得る」1キロのプラスチック爆弾「C4」を搭載していたという。

 同氏はさらに、軍事式典で演説中のマドゥロ大統領の演壇の上空を飛来した1機は「信号抑止装置によって方向感覚を喪失」して「暗殺者らが計画した範囲外で起爆」され、2機目のドローンはコントロールを失い、隣接するビルに墜落したと明かした。

 事件を「テロリズムと暗殺の犯罪」と断じた同氏は、「国内外の物理面および作戦面での立案者ら」が特定されており、「今後数時間以内に」さらなる拘束者が出る可能性もあるとしている。

 レベロル氏の話では、拘束された6人のうち1人は、1年前に発生した北部の軍事基地攻撃への関与で既に指名手配されていた人物だという。その攻撃の際、反体制派が武器を奪って逃走していた。(c)AFP