【8月5日 AFP】タイ北部チェンライ(Chiang Rai)県タムルアン(Tham Luang)の洞窟から救出された少年らが4日、同国北部メーサイ(Mae Sai)の寺での11日間にわたる修行を終えた。少年らは修行中、救出活動中に死亡した元海軍特殊部隊員のダイバーの冥福を祈った。

 タイ語で「イノシシ」という名のサッカーチームの少年12人とコーチ(25)が洞窟に閉じ込められた一件は世界的なニュースとなり、浸水した洞窟の曲がりくねった狭い通路から少年らを助け出すために24時間態勢で救助活動が行われ、約3週間ぶりに全員が救出された。その一方で、元タイ海軍特殊部隊員のボランティア、サマン・クナン(Saman Kunan)さんが洞窟内に酸素タンクを設置する作業中に死亡する悲劇も起きた。

 今や全国で慕われている「サマン少佐」のために、少年11人とコーチは仏教の儀式に従って「功徳を積もう」と修行をしていた。ただし、少年の一人はキリスト教徒であるため修行には参加していない。

 安居(あんご)と呼ばれる修行のために頭髪をそり、白衣に身を包んだ少年たちが4日、声をそろえて寺を出る許可を求め、それぞれが「私はもう平信徒です」と付け加えると、僧侶らは仏教式の祝福を授けた。少年らは寺を後にしたが、サッカーチームのコーチであるエーカポン・ジャンタウォン(Ekkapol Chantawong)さんはもうしばらく残るという。(c)AFP/Lillian SUWANRUMPHA