【8月4日 AFP】女子ゴルフ米国ツアーメジャー第4戦、全英リコー女子オープン(RICOH Women's British Open 2018)は3日、英リザム(Lytham)のロイヤルリザム・アンド・セントアンズ(Royal Lytham and St Annes)で2日目が行われ、タイのポルナノン・ファトラム(Pornanong Phatlum)が2日連続の「67」を記録し、通算10アンダーで単独首位に浮上した。

 28歳のファトラムは、これまで同大会に7回出場して予選を突破したのが一度きりだったものの、今大会では2日連続でノーボギーの好スコアを記録するなど、見事なプレーで決勝ラウンドへ折り返した。トップと1打差の2位タイグループには、イングランドのジョージア・ホール(Georgia Hall)と比嘉真美子(Mamiko Higa)、そして初日首位に立ったオーストラリアのイ・ミンジ(Minjee Lee)が並んだ。

 タイをはじめアジアや欧州のツアーで通算16勝を記録しているファトラムは、同胞のモリヤ・ジュタヌガーン(Moriya Jutanugarn)とアリヤ・ジュタヌガーン(Ariya Jutanugarn)姉妹に刺激を受けていることを認めている。世界ランク1位のアリヤは、英ミルトンキーンズ(Milton Keynes)のウォーバーンGC(Woburn Golf Club)で行われた2016年大会で優勝しており、姉のモリヤとともに母国の女子ゴルフ界を大いに盛り上げている。

 ファトラムは「二人とも米女子ツアーで優勝しています。そのことが、私たちにもできるという気持ちにさせてくれています。タイでは現在、多くの女子選手がプレーしています。私がこの世界に入ったのは父の影響です。父はゴルフに夢中なのです」と話した。

■決して飛ばし屋ではない

 ファトラムは体格が細身で決して飛ばし屋ではないものの、ゴルフバッグの中に何本も入っている5番ウッドを生かし、この日は4番、6番、7番、10番、そして16番でバーディーを奪うなど完璧なラウンドとなった。

 一方、イ・ミンジは初日に続いてリードを維持するペースで進んでいたが、16番ではグリーン横のバンカーから別のバンカーへ打ち込んでダブルボギーをたたくと、17番でもボギーを記録して2日目は「70」に終わり、通算9アンダーとなった。

 英国勢としては2009年大会のカトリオーナ・マシュー(Catriona Matthew)以来となる優勝を目指している22歳のホールは、第2ラウンドを「68」でまとめると、ファトラムと同じく2日間をノーボギーで切り抜ける好調ぶりを発揮し、「これほど長くスコアを落としていないのは初めて」とコメントした。

 48歳でスコットランド生まれのマシューも、この日は15番でチップインイーグルを決め、最終ホールではバンカーに入れながらもバーディーを奪うなど「70」を記録し、通算3アンダーで予選ラウンドを突破。アリヤと大会連覇を目指す金寅敬(In-Kyung Kim、キム・インキョン、韓国)らと同じく、15位タイグループにつけた。

 比嘉は5番から7番までバーディー、イーグル、バーディーの猛ジャージを見せるなど、「69」の好スコアを記録して2位タイグループにつけ、「あの3ホールがきょうのポイント。週末に向けてかなり良い手応えを感じています」とコメントした。

 初日にフロレンティナ・パーカー(Florentyna Parker、イングランド)がエースを記録した9番では、この日もカナダのブルック・ヘンダーソン(Brooke M. Henderson)がホールインワンを達成し、通算5アンダーで8位タイに続いた。

 昨年のエビアン選手権(The Evian Championship 2017)を制したアンナ・ノードクイスト(Anna Nordqvist、スウェーデン)と、2015年大会女王の朴仁妃(Inbee Park、パク・インビ、韓国)は、カットラインの1オーバーに届かず予選落ちとなった。(c)AFP/Elspeth BURNSIDE