【8月5日 東方新報】夏休みの楽しみ、家族旅行。この需要をにらみ、中国・江蘇省(Jiangsu)、浙江省(Zhejiang)、上海市一帯の多くのホテルのサービスは格段に良くなった。これまで、標準タイプの部屋は、良くても朝食二人分無料といった程度だったが、今は家族全員の夕食が無料で付いてくるケースもあるという。

■朝夕無料にして、ホテルは損しない?

 家族で旅行に行って帰ってきたばかりの鄭さんは言う、「これまではホテルを予約する際に子ども用の食事を一人分追加しなければならなかったが、今回はホテルの予約書の中に初めから、朝食大人二人分+子供一人分に加え、人数分の夕食付き、と明記されていた」。つまり、家族3人の2食分はすべて無料だった。

 ホテルは損をしないのだろうか?業界の人に聞くと、やり過ぎと思えるほどの優遇を提供しているようだが、実際はこの話には裏があるという。

 同じ等級のホテルでも、集客力は異なる。立地の悪いホテルは、食べ物で知恵を絞る。新設のホテルは、知名度が低いと顧客はすぐには来ない。稼働率は上がらず、日々のレストランのバイキングでさえも、大きなロスとなる。ロスとなるぐらいなら、家族単位で朝夕食を無料にしたほうが、部屋代が多少高めでも、一般の客は喜ぶ。

 さらには、ホテルによっては、予約フォームの中に、「ホテルの会員になれば入会と同時に会員価格を適用する」とか、「1家族3人分の朝夕食無料サービスを受けられる」とか、「チェックイン時にキャラクターグッズのスイーツやチョコレート、綿あめなど食べ放題」などとし、新会員を勧誘している。