【8月18日 Xinhua News】楼閣台榭(あづまや風の楼閣建築物)、塔頭寺院(塔を備えた寺院)…目の前にある一つ一つが実によくできた古代建築物の模型は全て、河北省武安市の71歳の老人、張小成氏がアイスクリームの棒を使って組み立てた。張氏は20年間、人々が捨てたアイスクリームの棒を拾い、廃棄物を宝に変え、60点余りの古代建築模型を製作し、人々の目を楽しませている。

 【同期】張小成

 食べ終わったアイスクリームの棒を無造作に投げ捨てる行為は、国家の木材を投げ捨て、自身の文明道徳を投げ捨てているのと同じ。アイスクリームの棒は資源の一種であり、投げ捨ては最大の浪費、いかにこの資源を生かすかを考えるようになった。

 張氏と妻は1998年から、路上に捨てられたアイスクリームの棒を拾い始めた。洗浄、漂白、蒸煮、消毒、乾燥など多くの工程を経て、アイスクリームの棒が模型の原材料となる。さらに、のこぎりによる切断、削り、面取り、裁断、研磨、貼り付け、組み立て、仕上げ塗り、磨き上げを経て、楼閣や台榭といった建築物(の模型)が、一つ一つ生み出される。模型はすべて、地元で保存されている古代建築をモチーフとして作られている。

 【同期】張小成

 この作品はまさに私たち武安の古代建築で、製作によって武安の古代建築が後世の人々へと伝えられる。廃棄物のアイスクリームの棒を有意義な、教育的意義や芸術的意義のある工芸品へと変身させることができ、私は伝承の役割を果たせたと感じている。

 張氏がこれまでに拾って再利用したアイスクリームの棒は、計1万本近く、重量は80キログラム以上に達したという。(c)Xinhua News/AFPBB News