【8月2日 AFP】南米コロンビアのフアン・マヌエル・サントス(Juan Manuel Santos)大統領は1日、国内最大の左翼ゲリラ組織である「民族解放軍(ELN)」との停戦実現に失敗したことを認めた。来週に大統領職を引き継ぐ保守派のイバン・ドゥケ(Ivan Duque)氏の新政権がELNと交渉を続けることに望みを託した。

 今月7日に任期満了となるサントス大統領は旧最大ゲリラ「コロンビア革命軍(FARC)」と政府の武力紛争終結に取り組み、2016年に歴史的な和平合意を達成。同年12月にはその功績からノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞した。ELNとの和平により、50年に及ぶ左翼ゲリラとの内戦に終止符を打ち、「完全な平和」の樹立を目標としてきた。

 だが、サントス大統領によると政府とELNはキューバの首都ハバナで7月31日夜に行われた協議で完全な合意にこぎ着けられなかった。一時停戦を履行するための「明確に規定された」計画には合意したものの、計画は国連(UN)による検証がないものだったという。

 サントス大統領は、次期政権が国内に残る最後の反政府武装組織であるELNと「現実的で検証可能な停戦」に入るべく、ELNとの交渉を継続することを望んでいると述べた。(c)AFP