【8月2日 AFP】ジンバブエの首都ハラレ中心部で1日、先月30日の総選挙での不正疑惑に抗議する人々に対し兵士が発砲し、地元警察によると3人が死亡した。今回の選挙が同国の新しい時代の幕開けになるとの期待が揺らいでいる。

 AFP記者が目撃したところによると、ハラレ中心部での最大野党・民主変革運動(MDC)支持者らによる抗議デモで兵士が実弾を発射し、男性1人が腹部を撃たれて死亡した。

 30日の投票は、長く政権の座にいたロバート・ムガベ(Robert Mugabe)前大統領が昨年11月失脚して以降初の選挙で、長年にわたり続いた選挙関連の暴力行為や反対派に対する弾圧に終止符が打たれるはずだった。

 だが、ジンバブエ選挙委員会(ZEC)が1日に発表した公式中間結果によると、全210議席のうち開票の終わった205議席では与党・ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU-PF)が144議席、MDCの陣営が61議席を獲得。MDCの支持者らは投票に不正があったと主張し、瞬く間に怒りと混乱が広がった。

 米大使館は現地の治安当局に対し、「デモ参加者を解散させる際の自制」を求める声明を出し、ハラレでの状況に「深い懸念」を表明した。(c)AFP/Susan NJANJI and Fanuel JONGWE