【8月1日 AFP】アフガニスタン東部ナンガルハル(Nangarhar)州の州都ジャララバード(Jalalabad)で7月31日、武装集団が政府庁舎を襲撃した事件で、地元当局は、少なくとも15人が死亡したことを明らかにした。同日には西部ファラー(Farah)州でも、道路脇に仕掛けられた爆弾が爆発して旅客バスを直撃し、11人が死亡した。

 ジャララバードの襲撃では難民および送還者の担当当局の施設が狙われた。事件ではまず、外国の支援団体などの代表と担当職員らの会議が行われていた庁舎の入り口付近で、自爆犯1人が爆発物を積んだ車を起爆した。

 ナンガルハル州の知事報道官によると、治安部隊が武装集団と5時間以上にわたって銃撃戦を繰り広げた末、施設に侵入した襲撃犯2人を殺害し、事件は終結。少なくとも15人が死亡、15人が負傷した。同州保健当局は、遺体の中には「身元が特定できないほど焼け焦げた」ものもあったとしている。

 今回の襲撃について、アフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)は関与を否定。現時点で犯行声明を出した組織はない。同市では3日前にも、武装集団が助産師養成施設を襲撃し、少なくとも3人が死亡、複数人が負傷する事件が発生。この事件については、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行を認めている。

 一方ファラー州で起きたバス爆破事件は治安当局者らが標的だったとみられ、少なくとも11人の死者、31人の負傷者を出した。両事件により、同国でまたしても多くの民間人が暴力行為の犠牲となった。(c)AFP/Noorullah Shirzada