【8月1日 CNS】中国でソーシャルメディア(SNS)を利用したEコマースで「ソーシャルコマース」の拼多多(Pinduoduo)は7月26日、上海とニューヨークで同時に上場し、正式に米ナスダック(Nasdaq)に登録された。発行価格は19ドル(約2109円)で、時価総額は240億ドル(約2兆6700億円)を超えた。

 目論見書によると、拼多多は米国預託株式(ADS)で合計8万5600株を発行し、18億7000万ドル(約2076億円)を調達、拼多多に出資していた騰訊(テンセント、Tencent)と米セコイア・キャピタル(Sequoia Capital)の2社がIPOの際にそれぞれ2億5000万ドル(約277億円)ずつ買い増している。

 なぜ米国での上場を選択したのかという問いに、拼多多創始者の黄崢(Huang Zheng)CEOは、「上場条件は各地区で異なるが、海外への上場としては、現段階で最も順調に進んだ。また、世界で時価総額が最も高い5大企業はすべてテクノロジーの関連企業で、ナスダックにも登録している」と話す。

 黄CEOはまた、「拼多多はプラットフォームモデルのため、ビジネス形態そのものは公共性がとても高い。会社が設立してからの期間は短いが、規模は大きい。このタイミングで米上場を選択したのは、より早く公開市場の監督を受けることだ。拼多多の長期的で健全な発展のためにメリットがある」とも語った。

 拼多多の上場は、中国IT企業の最速記録として更新された。2015年9月にナスダックへの登録を申請し、2年11か月の時間で正式に登録された。

 上場式典で黄CEOは、「これまでの業績には満足しているが、私たちは常に自らを省みている。3年という歳月で無から有を生み出し、ビジネスという文明の中にあって、拼多多はたった3歳の子どもかもしれない。問題も数多くあり、目の前には多くの危険と挑戦が待っている。私たちは改善とイノベーションを続け、自分たちの潜在能力を引き出して社会に貢献していきたい」と述べた。(c)CNS/JCM/AFPBB News