【7月27日 AFP】朝鮮戦争(Korean War)の休戦協定締結から65年を迎えた27日、戦死した米兵の遺骨が北朝鮮から返還され、米軍輸送機で韓国の米軍基地に到着した。

 この遺骨返還は、先月シンガポールで行われた歴史的な米朝首脳会談で、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領と金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長が合意した事項の一部が履行されたことを意味する。

 北朝鮮の港湾都市・元山(ウォンサン、Wonsan)から遺骨を移送してきた米軍のC17輸送機は、27日午前11時(日本時間同)、韓国の烏山空軍基地(Osan Air Base)に到着した。

 国連軍司令部(UNC)によると、今回返還されたのは55柱という。

 米国防総省によれば、朝鮮戦争中に朝鮮半島(Korean Peninsula)で戦死した米国人は3万5000人以上を数え、このほか約7700人が行方不明とされている。不明者のうち5300人は北朝鮮で消息を絶った。

 ホワイトハウス(White House)は、「北朝鮮からの遺骨の返還再開と、いまだ帰国を果たせていない推定5300人の米国人の北朝鮮国内での捜索活動再開に向けた大きな一歩」だとの声明を発表した。(c)AFP