【7月27日 東方新報】本田中国(Honda China)は、中国の自動車会社2社の販売データを公表した。このうち、東風本田(Dongfeng Honda)の今年6月の販売台数は4万6684台で前年同期比20.9%減、1~6月の累計販売台数は2万71472台で、前年同期比13.4%減だった。

 2017年を振り返ると、東風本田は販売が急増して在庫が無いとしていた。東風本田の昨年の年間合計販売台数は72万7025台で、前年同期比22%増だった。東風本田は、販売が絶好調だったさなか、その年の暮れに主力製品の「CR-V」に品質問題が発生し、市場へ甚大な影響が波及するとは想像だにしなかっただろう。

■「エンジンオイル」の持久戦

 17年末、東風本田のCR-Vと「シビック1.5T」は東北、華北地方で次々とエンジンオイルレベルが上昇する異常現象が報告された。しかし、東風本田とその販売店は正面からこの問題を取り上げず、両モデルに品質問題があることを否定した。

 河南省(Henan)のCR-Vのオーナーは、「東風本田の品質問題への姿勢は、放置と引き伸ばしで、顧客の問題を解決しようとはしなかった」と訴えた。

 18年2月上旬になり、類似のクレームが頻発するようになってから、東風本田はようやく重い腰を上げ、CR-Vとシビック1.5Tモデルの調査と問題解決案を発表した。主として、エンジンコントロールユニットのグレードアップ、オイルレベル確認機構の追加などだった。このほか、エンジン保証期間を6年あるいは20万キロに延長した。

 しかし、こうした対応はユーザーの賛同を得ることはできなかった。「場当たり的な対処で根本からの解決にはなっていない」として不満を表したユーザーもいた。実際に、両モデルでは使用中にエンジンオイル液が上昇する不具合が発生していた。