【7月26日 AFP】2001年9月11日に発生した米同時多発攻撃から17年、DNA鑑定の進歩により犠牲者1人の身元が新たに確認された。当局が25日、発表した。

 今回身元が確認されたのは当時26歳で証券アナリストをしていたスコット・マイケル・ジョンソン(Scott Michael Johnson)さん。ニューヨークの象徴だった世界貿易センター(World Trade Center)に国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)のメンバーらがハイジャックした旅客機2機が突入して犠牲となった2753人のうち、遺体の身元が確認されたのはジョンソンさんで1642人目となった。

 ジョンソンさんの母親、アン・ジョンソン(Ann Johnson)さんは米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)に対し、ようやくすべてが終わったと述べ、「なんとなくいつも、息子がふらっと戻ってきて『ただいま。記憶喪失だったんだ』と言うような気がしていた」と語った。

 バーバラ・サンプソン(Barbara Sampson)ニューヨーク検視局長は「われわれは遺族に対し、愛する人々の身元を確認するために必要なことは何でも、時間の許す限り行っていくと誓った」と述べた。

 サンプソン氏によると、犠牲者1100人以上の身元がいまだ明らかになっていない。また身元確認の89%はDNA鑑定によるものだという。(c)AFP