【7月22日 AFP】18F1第11戦ドイツGP(German Grand Prix 2018)は21日、予選が行われ、フェラーリ(Ferrari)のセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)がポールポジションに立った一方、メルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)はマシントラブルで予選Q2を走れなかった。ベッテルは、ハミルトンとポールを争えなかったことを「本当に残念」と話している。

 優勝した第10戦英国GP(British Grand Prix 2018)の直後にはいさかいを起こした両チームだが、この日のベッテルは、Q1で油圧系のトラブルによりマシンが故障する不運に見舞われたハミルトンへの気遣いを見せた。

 ベッテルは予選後、「もちろん見たが、何が起こったのか詳しいことは分からない」と話した。

「ただ、大事なのはそこじゃない。明日のレースがどうなるかだ。当然の話だけど、まずは自分たちのことを考える必要がある。僕としては良いセッションだったし、すべてがうまくいった」

「選手なら常に限界を突き詰めたいもの。他の選手に何か不幸や、技術的なトラブルが起こるのは見たくない。彼が脱落したのは残念だ。本当にね。ただ、この週末で最も重要なのはレースだ」

 生まれ故郷のヘッペンハイム(Heppenheim)の近くの会場ということもあって、母国の数多くのファンがフラッグを振って応援する中、ベッテルは1分11秒212の最速タイムを記録し、今季5回目、通算55回目のポールポジションを獲得した。

 対するハミルトンはそれを見ていることしかできず、決勝は14番手からのスタートとなっている。ターン1でマシンをバウンドさせながらコースをはみ出たハミルトンは、ターン8で再びコースアウト。油圧系のトラブルでギアボックスが作動しなくなったため、マシンを止めてそれ以上の損傷は避けるようチームから言われたという。

 ハミルトンは「間違いなく厳しいトラブルだが、こういうことは起こるものだし、僕らにできるのは知恵を絞ってあしたのために努力することだ。あしたは全力を尽くしてできるだけ上の順位を目指す。ただ、シルバーストーン(Silverstone Race Circuit、英国GP)のようにはいかないだろうね」とコメントした。

 終盤にベッテルと競り合ったハミルトンのチームメート、バルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)が10分の2秒差で2番手に、3番手にはフェラーリのもう1台であるキミ・ライコネン(Kimi Raikkonen)が入った。

 4番手はレッドブル(Red Bull)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)、5、6番手にはケビン・マグヌッセン(Kevin Magnussen)とロマン・グロージャン(Romain Grosjean)のハース(Haas F1 Team)勢がつけた。

 こちらもドイツの期待を背負うルノー(Renault)ののニコ・ヒュルケンベルグ(Nico Hulkenberg)は7番手で、同じルノーのカルロス・サインツ・ジュニア(Carlos Sainz Jr.)が8番手、ザウバー(Sauber)の新星シャルル・ルクレール(Charles Leclerc)が9番手、フォースインディア(Force India)のセルヒオ・ペレス(Sergio Perez)が10番手となった。(c)AFP