【7月22日 AFP】男子ゴルフの米国ツアーメジャー第3戦、第147回全英オープン(The 147th Open Championship)は21日、英カーヌスティ(Carnoustie)のカーヌスティ・ゴルフリンクス(Carnoustie Golf Links)で3日目が行われ、連覇を狙うジョーダン・スピース(Jordan Spieth、米国)が通算9アンダーの首位タイに浮上した。

 完璧なコンディションの下、息をのむような展開になった3日目を終え、スピース、ザンダー・シャウフェレ(Xander Schauffele)、ケヴィン・キスナー(Kevin Kisner)の米国勢3人が首位で並んだ一方、後ろには10人以上の選手が優勝を狙える位置につけており、時間を巻き戻すかのようなプレーを披露したタイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)もその中に含まれている。

 3アンダーでスタートしたスピースだが、パー4の1番で見事なイーグルを奪うと、そのまま流れに乗って計4バーディーを記録し、一つもスコアを落とすことなく6ストローク伸ばした。ロイヤル・バークデール・ゴルフクラブ(Royal Birkdale Golf Club)で行われた前回大会を制した24歳は最終日、パドレイグ・ハリントン(Padraig Harrington、アイルランド)以来10年ぶりの全英連覇を目指す。

 ラウンド前には町の中心部に繰り出し、髪を切りに行ったというスピースは、「ゴルフの感触は良い。いい感じで上達してきている。明日は全く新しい大会といっても過言ではない」とコメント。また、リーダーボードが混戦になっていることや、ついに最終日には風が吹き荒れる予報となっているため、先走りはしないと強調している。「全く焦りはない。(1オーバーで終わった)初日の後、とにかく自分に可能性を与えたいと思っていたし、それがこの2日間ではしっかりとできた」

 2打差の4位にはケビン・チャッペル(Kevin Chappell、米国)が続いており、米国勢が6大会連続でメジャーを制する可能性が高まっている。それでも、フランチェスコ・モリナリ(Francesco Molinari、イタリア)が6アンダーの5位、アレックス・ノレン(Alex Noren、スウェーデン)、ロリー・マキロイ(Rory McIlroy、北アイルランド)、トミー・フリートウッド(Tommy Fleetwood、英国)らも5アンダーの6位タイにつけており、欧州勢の優勝の可能性も残っている。

 6位グループには、5アンダー「66」をマークして最近10年のメジャーでは最高ともいえるラウンドを送り、ギャラリーを沸かせたウッズも入っている。この日のウッズは運にも味方され、18番ではティーショットがあと数10センチで池に落ちる場所に着地しながら、バウンドで何とかラフに入ると、そこからは見事なアプローチショットで結果的にパーでしのいだ。「満足いくラウンドができた。きょうは本当に良いプレーができたと思う。素晴らしいショットが何本もあったし、18番まで一つも悪いスイングはなかったと感じた」 (c)AFP/Andy SCOTT