【7月22日 AFP】男子ゴルフの米国ツアーメジャー第3戦、第147回全英オープン(The 147th Open Championship)は21日、英カーヌスティ(Carnoustie)のカーヌスティ・ゴルフリンクス(Carnoustie Golf Links)で3日目が行われ、タイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)がスコアを5ストローク伸ばし、首位と4打差の6位タイで最終日を迎えることになった。メジャーでは2226日ぶりとなる首位でのラウンド終了とはいかなかったが、短時間ながら暫定首位に立つ時間もあった。

 大きな期待感とともに3年ぶりの全英オープンに臨んだ42歳のウッズは、ここまでの2日間はやや消化不良な出来だったが、この日は直近の2006年など過去3回優勝を果たしている大会でかつてのようなチャージを披露し、後ろから付いてくる大勢のギャラリーを喜ばせた。

 メジャー通算14勝ながら、ここ8年ほどはプライベートと腰の問題に悩まされているウッズは、この日6バーディーを記録し、ボギーを1個に抑えて5年ぶりとなるツアー優勝を視界にとらえている。一時は暫定首位タイに立ったウッズは、超難関の18番でも運を味方につけてパーを拾い、満面の笑みを浮かべながら3日目のラウンドを終えた。

 最終的に、2012年の全米オープン選手権(2012 US Open Championship)以来となる首位はならなかったウッズだが、ラウンド後には「これだけの手応えはしばらくなかった」と不敵なコメントを残している。

 ウッズは、ラウンド途中に暫定首位に立ったことは気づかなかったと話し、ここ数年は再びメジャーで優勝争いができるとは思えない時期もあったと認めた。

「もちろん(優勝は)可能だ。今年はそこに十分近づいていることを証明している。ここ数年の状況を考えれば、こんなことがまた起こるとは想像もしなかった。だけど僕はいま、メジャー大会で、チャンスを手にして日曜日に向かおうとしている。楽しくなりそうだ」

 序盤はパーが続いたウッズは、徐々にライバルたちを寄せ付けなかったかつての強さを発揮。特に9番で見事なバーディーパットを沈めて波に乗ると、そこから3連続バーディーで上位に重圧をかけた。そしてロングホールの14番とショートの16番でそれぞれバーディーとボギーを一つずつ記録し、首位と2打差で迎えた最終18番では幸運にも恵まれた。

 ティーショットがクリークへ向かって飛んだが、1999年大会の悲劇で知られるジャン・バンデベルデ(Jean van de Velde)とは違い、ボールは岸で跳ね返った後にラフの方へ戻った。最初はいら立ったようにクラブを振ったウッズだったが、パーパットを決めたときには顔に笑みが浮かんでいた。

 ウッズも「あれが大きかった。上がり3ホールで2回ボギーをたたかずに済んだし、それまでと同じような良いプレーができた」とコメントした。(c)AFP/Pirate IRWIN