【7月21日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は20日、欧州連合(EU)と中国は為替操作をしていると述べ、米国の貿易相手に対する新たな批判を展開するとともに、中国からのすべての輸入品に高率の関税を課す用意があると警告した。

 トランプ氏は2件にまたがるツイッター(Twitter)投稿で、ドル高が進むなか、中国やEUなどが「為替を操作し、金利を引き下げて」おり、「われわれの競争上の強み」が失われているとの見方を示した。

 また、同氏は20日放送された米経済専門局CNBCとのインタビューで、中国からの全輸入品、総額5056億ドル(約56兆4000億円)相当を制裁関税の対象とする可能性を示し、同国への攻勢強化も辞さない姿勢を改めて表明した。

 トランプ氏はインタビューで、「500(billion dollars=5000億ドル)までいく用意がある」としたほか、「われわれはずっと前から中国に搾り取られている」と発言。また、「(中国を)怖がらせたいわけではない。彼らには成功してほしい」とする一方、「習(近平、Xi Jinping)主席のことは本当に好きだ。しかし、とても不公平だった」と述べた。

 米ホワイトハウス(White House)は先月、中国からの輸入品に対する制裁関税を最大4500億ドル(約50兆2000億円)相当まで拡大する可能性を示していた。

 米国はすでに340億ドル(約3兆8000億円)相当の中国商品に厳しい輸入関税を課しているほか、第2弾として160億ドル(約1兆8000億円)相当に対する評価を実施。これらも近く対象入りする可能性がある。

 また、米政府はさらに2000億ドル(約22兆3000億円)相当の中国からの輸入品にも狙いを定めており、これらは9月にも新たな関税の対象となる。(c)AFP/Douglas Gillison