【7月21日 CNS】中国・青海省(Qinghai)西寧市(Xining)チベット高原野生動物園は12日、同園内で、南米のアルパカ3頭の繁殖に成功したと発表した。チベット高原でアルパカを繁殖したのは初めてという。

 アルパカは、南米ペルーとチリなどの高原地帯、米国、豪、ニュージーランドに分布しており、ラクダ科のビクーニャ属またはラマ属に属する。同動物園は2014年に4匹のアルパカを迎え入れた。

 飼育員の劉莉さんは、「3匹の子どもが生まれたのはそれぞれ6月19、24、28日で、みなメスだった。現在はまだ哺乳期にあり、生育状況は良好」と話した。

 アルパカの母親が出産期に十分なミルクを与えることができるよう、同園では新鮮な牧草のほか、カルシウム、ビタミン、リンゴ、ニンジン、キュウリなどの補助飼料を準備した。

「チベット高原でアルパカを繁殖し、生育できているのは初めてのケース。すでにチベット高原の寒冷な気候に適応しているように見える」と同動物園の斉新章副園長は言う。「アルパカ生育の成功によって、南米大陸の野生動物がどのようにチベット高原で生きるのか、パターンと習性を研究することで、ほかの野生動物を導入する際の参考になる」

 海抜2300メートルに位置する同動物園は、チベット高原では最も規模の大きい野生動物園で、中国で唯一のユキヒョウの生育基地もこの中に含まれる。現在、127種3000頭を常時生育している。(c)CNS/JCM/AFPBB News