【7月20日 AFP】国際バスケットボール連盟(FIBA)は19日、今月2日に行われたFIBAバスケットボール・ワールドカップ(FIBA Basketball World Cup 2019)のアジア地区1次予選で乱闘騒ぎを起こしたフィリピンとオーストラリアの代表チームに対し、罰金と出場停止処分を科した。

 反スポーツマン的行為として出場停止処分を受けたのは、両チームの選手13人とコーチ2人。計36万ドル(約4000万円)の罰金も科されたが、主に処分を受けたのは試合を主催したフィリピン側だった。また、パンチや飛び蹴りが飛び出し、観客を驚かせた一戦を裁いた審判団も、大会での資格を失った。

 FIBAはコメント文の中で「コート内外でのいかなる暴力行為も許容しないということを強調したい。選手やコーチ、そして競技関係者には、尊敬の心、スポーツマンシップ、そしてプロ精神が求められている」と述べた。

 問題の場面は第3クオーターで起きた。チームメートを倒したフィリピンの選手に対し、オーストラリアのダニエル・キッカート(Daniel Kickert)が肘打ちを食らわせたのをきっかけに、コートが混沌(こんとん)とした状況に陥ると、オーストラリアの選手やスタッフは、ファンや関係者から椅子を投げつけられた。

 試合はフィリピンの選手が3人しかいない状況で再開されたが、その後にも同国から反則で2人の退場者が出たことで、結局すぐに打ち切りとなった。13人の退場者を出した今回の大乱闘は、バスケットボールの評判を落としてしまったとして、両チームはすでにファンに謝罪している。(c)AFP/Cecil Morella/Robert Smith