【7月20日 AFP】英高級ブランドのバーバリー(Burberry)が、過去1年で売れ残った服やアクセサリー、化粧品、総額2860万ポンド(約42億円)相当を焼却処分していたことが同社の年次事業報告書で明らかになった。ブランドを守るための措置だが、英国内では厳しい非難の声が上がっている。

 ファッション業界では売れ残り商品の焼却処分が一般的になっており、知的財産を保護し、商品の盗難や割引販売を防ぐためと企業側は説明している。バーバリーは声明で「過剰在庫を最小限にするための慎重なプロセスを行っている」と説明し、「商品の廃棄が必要な際には責任ある方法で行っており、廃棄商品の削減とその再評価を模索し続ける」と述べた。

 同社はまた、環境に対する責務を深刻に捉えており、商品の焼却によって発生したエネルギーを再利用していると説明した。ファッション業界の廃棄物の削減に取り組んでいるエレン・マッカーサー財団(Ellen MacArthur Foundation)などとも提携しているという。

 しかし、国内ではバーバリーに対する厳しい批判が起きている。野党・自由民主党(Liberal Democrats)のティム・ファロン(Tim Farron)議員は、「バーバリーが売れ残った商品を燃やすことが好ましい解決策だと考えているのは、言語道断だ」と非難。リサイクルするほうが環境にとってはるかに良いと指摘し、「英国の一流ファッションブランドとして、持続可能なファッションをリードすべきだ」と述べた。(c)AFP