■期待外れ

―ドイツ代表

 4年前のスペインや2010年大会(2010 World Cup)のイタリアがそうだったように、今回も前回大会の優勝チームがグループステージで敗退した。メキシコと韓国に敗れたことで、4度の優勝経験を持つドイツはグループFの最下位で大会を去り、W杯の舞台で80年ぶりに決勝トーナメント進出を逃した。

―アフリカ勢

 今大会ではアフリカ勢がグループステージで全滅し、1982年大会以来の屈辱を味わった。ナイジェリア、セネガル、チュニジア、エジプト、モロッコは合計でわずか3勝しか挙げられず、欧州勢が上位を独占した大会の競争バランスについての懸念を増幅させた。しかし、ツキのなさもアフリカ勢の転落に大きく影響した。グループHでは、セネガルが反則ポイントでわずかに日本を下回ったことで2位の座を逃しており、エジプトの絶対的エースであるモハメド・サラー(Mohamed Salah)も、負傷によって限られたインパクトしか残すことができなかった。

―メッシとロナウド

 31歳のメッシと33歳のロナウドは、W杯で優勝する最後のチャンスが消えては現れ、また現れては消えるかのように感じていたかもしれない。両選手がプレーするアルゼンチンとポルトガルは結局、ともにベスト16で敗退。ロナウドは3-3で引き分けたスペインとの激戦でハットトリックを記録し、せめてもの慰めを得ていたが、そこからは1ゴールしか加えることができず、イラン戦では幸運にもレッドカードを免れた。メッシはナイジェリア戦の1ゴールのみに終わり、なんとかグループステージ敗退という屈辱こそ避けたが、7ゴールが飛び交ったフランス戦ではエムバペに太刀打ちできなかった。2人がバロンドール(Ballon d'Or)を5度ずつ獲得した10年にわたる独占の時代を経て、メッシとロナウドの地位が陥落する時がついに到来したのかもしれない。(c)AFP