【7月20日 CNS】夏休みの到来とともに、観光業界に到来したニュービジネスは「海外遊学」だ。親たちは子どもたちのために早々と夏季キャンプや国外遊学ツアーに申し込んでいる。

 問題は、海外遊学の価値だ。大枚をはたいて子どもを国外に行かせる価値はあるのだろうか?

■低年齢化進む

 7月に入り、夏季の旅行がホットだ。中でも海外遊学は夏季旅行の特別なメニューの一つとしてよく売れている。

『2018年夏季旅行データ報告書』によると、今年の夏休みに海外遊学に行く人は昨年同期に比べ約2倍に増え、一人あたりの予算は2万元(約34万円)を超えた。モスクワ、ロンドン、ワシントンなどが今夏最も好まれる行き先だ。

 海外遊学は主に、旅行社、遊学訓練機構と学校の三つのルートで販売されている。

 今年4〜5月ごろから、中国国際旅行社(CITS)や中国青年旅行社(CYTS)などの大手は、自社企画の海外遊学商品の販売を開始し、人気コースは欧米、日本、オーストラリアなどで、価格は2万元(約34万円)から4万元(約67万円)と、一般的な旅行に比べ倍ほどの高さだ。

 北京のある著名な専門訓練機構は、昨年の冬から申し込みを受け付け始め、海外遊学コースには、現地校での授業、名校体験、文化見学などを含み、欧米の2週間コースで3万元以上(約50万円)、アジアの国々1週間コースで1万元から2万元(約17万から34万円)だ。

 今年の夏休みで以前と変わった点は、学齢前の児童を対象とした海外遊学がメニューに載りはじめたことだ。

 上海で働く馬さんは記者の取材に対し、「4歳の子を連れた『親子遊学』を検討しており、夏休みの終わりのころに国外の幼稚園に1〜2週間行くことを考えている。ちょうど、自分自身も気晴らしに外国に行きたいと思っていたので。東南アジアでは、おおよそ6千元(約10万円)から1万元(約17万円)、欧米であれば高めで1万元(約17万元)から3万元(約50万円)、あるいはもっと高いところもある」と語った。

 北京の王さんも、「もし時間が許されるなら、子どもと一緒に『親子遊学』に参加してみたい。ただ、安全上の問題を考えると、子どもが小さいので一人で参加させることには反対。親子一緒であれば検討したい」と語る。