【7月18日 Parismodes.tv】仏パリで1日から6日まで18/19年秋冬パリ・オートクチュールコレクションが開催された。1日には「ヴェトモン(VETEMENTS)」が19年春夏コレクションを発表した。デザイナーのデムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)がインタビューに応じた。

 パリ環状道路の下に登場したセットはジョージア(旧グルジア)の結婚式をモチーフに、白いプラスチック製の椅子と長いテーブル。デムナが手掛けるヴェトモンらしさを感じさせる。90年代初頭、デザイナーの母国ジョージアで始まった戦争から愛、ロマンチックな出会いまで、さまざまな気持ちを力強く表現したパーソナルなコレクションとなった。

 ショーはジョージアから来た40人の男女が混在し、テーブルを模したセットを闊歩(かっぽ)した。パンク、スポーツウェア、警備服、作業服などを取り入れたコレクションは、90年代のスピリットとロマンスの空気感を混ぜ合わせた。

 パーカーにはテーパードジーンズや再加工したジョギングパンツを、蛍光色のパーカーにはチェック柄のミニスカートを合わせた。大きめのパーカーは軍隊や救援、米国の国旗を象徴し、戦争の歴史についてのデザイナーの主張を感じ取ることができる。革のフードやマスクを取り入れ、マゾヒズムの傾向も。ガウンはプリーツやチョウの袖、ケープで仕上げるなど、ハードなテーマにソフトさをプラス。

 ジョージアへの忠誠を表し、ドレスやトレンチは赤い花模様のスカーフで仕上げた。ヌードTシャツのタトゥープリントは東方正教会を表現している。ブレザーのショルダーは大きく拡張。メタルスパイクのスニーカーや大きなカウボーイブーツにも注目だ。(c)Parismodes.tv