【7月17日 AFP】米大リーグ(MLB)のロブ・マンフレッド(Rob Manfred)コミッショナーは16日、球界における「ステロイド時代」はほぼ終わったと主張した。その成果を上げたのは血液検査、生体プロファイル、抜き打ち検査、職員による調査であるとして、一連のドーピング検査手順について自賛した。

 1969年以来初めて首都ワシントンD.C.で行われるMLBオールスターゲーム2018(89th All-Star Game)を翌日に控え、マンフレッド氏は、「野球界では、もはや運動能力向上薬の大規模な使用は存在しないと確信している。運動能力向上薬の使用を食い止めるために、人為的に可能なあらゆる手段を講じてきたことに満足している」と述べた。

「しかし、われわれは常に警戒を怠らないようにしていく」

 MLBでは過去にアレックス・ロドリゲス(Alex Rodriguez)氏やマーク・マグワイア(Mark McGwire)氏が運動能力向上薬の使用を認めており、他にも歴代本塁打王のバリー・ボンズ(Barry Bonds)氏や元名投手のロジャー・クレメンス(Roger Clemens)氏ら球界を代表するトップスターがステロイド疑惑で名誉が汚された。国会議員からの圧力を受けて同リーグがステロイド使用を禁止し、検査規定で厳しい罰則を設け始めたのは2005年のことだった。

 マンフレッドコミッショナーは、「ベースボールは検査プログラムだけでなく、薬物に関しても最高のプログラムを誇っている。それはプロのみならず、あらゆるスポーツに共通する」とすると、「世界反ドーピング機関(WADA)や米国反ドーピング機関(USADA)など五輪関係の団体に問い合わせれば、われわれが最高レベルだと話すだろう」と述べた。(c)AFP/Jim SLATER