【7月17日 AFP】キューバで今年5月18日に国営キューバ航空(Cubana de Aviacion)機が離陸直後に墜落し112人が死亡した事故で、事故機の保有会社は16日、人為的ミスが原因だったと発表した。

 事故機と乗員をキューバ航空にリースしていたメキシコ企業グローバルエア(Global Air)によると、墜落したボーイング(Boeing)737型機のブラックボックスを国際専門家チームが調査したところ、操縦士が離陸の際に機首の角度を上げ過ぎていたことが分かったという。同社はツイッター(Twitter)で「データから操縦士が著しく急な角度で離陸したため揚力を失って墜落したことが分かった」と明らかにした。

 グローバルエアは「この悲劇的な事故」の犠牲者に対する責任を負うと表明している。1990年創業の小規模な企業である同社は、事故を受けてメキシコ当局から業務停止命令を受けている。

 同社の元従業員らは、老朽化した旅客機を適切な整備をせずに運航し、レーダーなしの夜間飛行といった人命を危険にさらす飛行を行っていると同社を批判していた。だがグローバルエアは、こうした批判は不満を募らせた従業員らによるでっち上げだとして、当局に営業再開の許可を求めた。

 事故機は機齢(納入からの経過年数)が39年で、2017年11月にメキシコ航空当局の検査に合格していた。グローバルエアがキューバ航空に機体と乗組員をリースし、キューバの首都ハバナと東部オルギン(Holguin)を結ぶ路線に就航していた。(c)AFP