【7月15日 AFP】ボクシング、WBA世界ウエルター級タイトルマッチが15日、マレーシア・クアラルンプールのアシアタ・アリーナ(Axiata Arena)で行われ、39歳のフィリピンの英雄マニー・パッキャオ(Manny Pacquiao)が7回TKOで王者ルーカス・マティセ(Lucas Matthysse、アルゼンチン)を破り、王座を獲得した。パッキャオにとっては、2009年以来9年ぶりのKO勝ちとなった。

 圧勝でマティセを粉砕したパッキャオは、これでキャリア通算60勝目に到達し、輝かしい実績を積み重ねてきた23年の現役生活は、40歳の誕生日を迎える12月以降も続くことが濃厚になった。

 パッキャオは3回に強烈な左アッパーでマティセからダウンを奪い、場内を沸かせた。その後もハードパンチャーとの触れ込みのマティセをスピードで圧倒し、5回に再びダウンを奪うと、7回にも左右のコンビネーションで3回目のダウンを奪取。ここでレフェリーが試合を止めた。

 戦績を60勝7敗2分けに伸ばしたパッキャオは、「こんなに早いラウンドで倒すことができて、びっくりしている。3回と5回、7回にマティセからダウンを奪えるなんて驚きだ」とコメントした。

「自分としては、かなり久しぶりのKO勝ちになった。出だしから絶好調だった。良いトレーニングが積めていたから、あまり焦らず、ペース配分と気持ちのコントロールを心掛けた。もう若くないし、トレーナーとチームのみんなのおかげだ」

 敗戦に大きなショックを受けたマティセは、パッキャオのスピードや動き、パワーに対応できなかったと語った。

「マニー・パッキャオと対戦することはこの上なく難しいこと。彼は素晴らしいファイターであり、私は偉大なるレジェンドに敗れた」と語った。(c)AFP