【7月14日 AFP】イスラエル軍は14日午前、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)を標的とした空爆を実施したと発表した。前日の13日には、境界沿いで大規模な抗議デモに伴う衝突の際に15歳のパレスチナ人が射殺された他、多数の負傷者が発生。その一方、イスラエル側は兵士1人が負傷した。

 ガザ地区からイスラエル南部にロケット弾と迫撃砲が打ち込まれる中、イスラエル軍は空爆を実施。ガザ地区で空爆の様子を目撃していた人々によると、今のところ犠牲者は出ていないが、ハマスが管理するインフラ設備に被害が出ている。

 イスラエル軍側は、今回の空爆は「昨日(13日に)セキュリティーフェンス(分離壁)沿いでの激しい暴動の際に誘発されたテロ行為への報復」だと主張。さらに、「ガザ地区からは毎日のように、イスラエル領内に発火物を取り付けた風船が飛ばされるなど、わが国の領土を損ねる放火攻撃が絶えず行われている」と述べている。

 AFPが13日に撮影した映像には、境界を隔てるフェンスで10代のパレスチナ人が銃撃されて死亡する様子が捉えられている。パレスチナ保健省の報道官は、ガザ市東方で亡くなったのは15歳の少年であると明かし、衝突に発展した抗議デモにより、さらに220人のパレスチナ人が負傷したと述べた。(c)AFP