【7月14日 AFP】ツール・ド・フランス(2018 Tour de France)は13日、第7ステージ(フジェールからシャルトル、231キロメートル)が行われ、チーム・ロットNL・ユンボ(Team LottoNL-Jumbo)のディラン・フルーネヴェーヘン(Dylan Groenewegen、オランダ)が今大会で自身初のステージ優勝を飾った。最後のスプリント勝負ではクイックステップ・フロアーズ(Quick Step Floors)のフェルナンド・ガヴィリア(Fernando Gaviria、コロンビア)を2位に振り切り、スプリンターとしての自信、スピード、そして誇りを取り戻したと喜んだ。

 前回大会の最終ステージで勝利を収めたフルーネヴェーヘンは、今大会では自他ともに認める不本意なスタートを切っていた中で、ガヴィリアに続いてボーラ・ハンスグローエ(Bora Hansgrohe)のペーター・サガン(Peter Sagan、スロバキア)を3位に抑えた。フィニッシュラインでのジェスチャーについては、「周囲は僕が今年のツールで勝てる力はないと言っていたから、彼らを黙らせる意味で口元に指を立てたんだ」と説明した。

「自分には実力があるのだろうかと疑問を持ち始めていたから、6日間待ち続けていたこの勝利は最高だ。最初の数ステージは本当にがっかりだったけれど、やっと足に力が戻ってきた」

 25歳のフルーネヴェーヘンは、マーク・カヴェンディッシュ(Mark Cavendish、英国)と比較されることを嫌っており、ツールでステージ通算30勝を誇る39歳のベテランとの類似性を聞かれると、「僕には自分のスタイルがある。この勝利は自尊心を取り戻す素晴らしいものとなった。やっと重圧から少し解放された。スプリンターには自信が必要なんだ」と答えた。

 一方、UCIロード世界選手権大会(UCI Road World Championships)王者のサガンは、ガヴィリアの後方に食らいつき、マイヨ・ヴェール(グリーンジャージー)を死守して満足気な様子だった。ポイント賞争いではサガンがトップの合計234ポイントで、23歳のガヴィリアが合計203ポイントで2位に続いている。

 ガヴィリアと同じく今大会でステージ2勝を挙げているサガンは、「きょうは上出来だった。3位で満足だよ。勝つとすれば、もう1~2ポイントのほかに何を得られる?自分はグリーンジャージーを追い求めていて、ごらんの通りそれを着ている。ステージとしては退屈で、風もストレスもなく、ただ単調だったからみんなに話しかけていた」と語った。

 14日の第8ステージを前に、BMCレーシングチーム(BMC Racing Team)のフレフ・ヴァンアフェルマート(Greg Van Avermaet、ベルギー)がマイヨ・ジョーヌ(イエロージャージー)を維持し、このまま次週の休息日の後に控える山岳ステージに突入したいとしている。ヴァンアフェルマートが総合2位につけているチームスカイ(Team Sky)のゲラント・トーマス(Geraint Thomas、英国)との差を6秒に広げた一方で、トーマスはメイン集団の前でゴールし、3秒のボーナスポイントを獲得している。

 その他の主な選手では、BMCのリッチー・ポート(Richie Porte、オーストラリア)がトップから56秒差、ミッチェルトン・スコット(Mitchelton-Scott)のアダム・イェーツ(Adam Yates、英国)と、総合連覇を目指すスカイのクリス・フルーム(Chris Froome、英国)がそれぞれ1分5秒差、そして前日の第6ステージを制したUTE(UAE TEAM EMIRATES)のダニエル・マーティン(Daniel Martin、アイルランド)が1分30秒差で総合首位を追っている。(c)AFP/Damian MCCALL