【7月13日 AFP】世界ロードレース選手権(WGP)のMotoGPクラスで通算3度の総合2位を記録しているレプソル・ホンダ(Repsol Honda)のダニエル・ペドロサ(Dani Pedrosa)が、今季限りで現役を引退すると発表した。

 現在32歳のペドロサは、史上最も成功したライダーの一人として2003年に125㏄クラス、2004年と2005年には250ccクラスで選手権を制覇し、18年間のキャリアで表彰台に立った回数は歴代3位に上るほか、全カテゴリーを通じて通算54勝を記録した。

 今週末に独ザクセンリンク(Sachsenring)で開催される第9戦のドイツGPを控え、総合順位では現時点で12位にとどまっているペドロサは、チームが6月に現在ドゥカティ(Ducati Team)に所属しているホルヘ・ロレンソ(Jorge Lorenzo)と契約を交わしたことにより、来季からシートを失うことが判明した。

 2001年に125ccクラスでホンダからデビューしたペドロサは、「来年は選手権に参戦しない。MotoGPでのキャリアは今季限りで終わりだ」「これはずっと前から考えていたことで、このスポーツを愛しているから難しい決断だった。だけど、レースを続ける良い機会を与えてもらっていたにもかかわらず、以前のような熱意でレースに臨めていないように感じ、人生における優先事項も変わっている」と心境を明かした。

 今季のペドロサはまだトップ3フィニッシュが一度もなく、8レースを終えた現在、チームメートで総合首位に立つマルク・マルケス(Marc Marquez)に99ポイント差をつけられている。その中でホンダが白羽の矢を立てたのは、2010年、2012年、2015年にMotoGPクラスで世界王者に君臨したロレンソだった。

 マルケスはこれまで自身のMotoGP制覇に貢献してくれたペドロサに対して賛辞を惜しまず、自身のツイッター(Twitter)に「大勢のライダーにとって良き先輩でいてくれたことに感謝する。僕らは夢を追いかける中で、君という存在を見上げてきた。素晴らしいチームメートだった」と投稿した。

 一方、MotoGPの主催者はペドロサの殿堂入りを決定し、同選手にとって最後のレースとなるシーズン最終戦のバレンシアGPで授賞式を行うことを明らかにした。(c)AFP