【7月16日 CNS】中国・貴州省(Guizhou)榕江県(Rongjiang)栽麻鎮(Zaima)豊登トン寨(Fengdengdongzhai)のある農家のアトリエ。 80年代生まれのトン族の女性、楊成蘭(Yang Chenglan)さんと、夫の呉方俊(Wu Fangjun)さん夫妻が働いている。楊さんは、初めて村から大学へ進学を果たし、そして、村にUターンをして起業した初めての村民でもある。夫の呉さんは、インターネット販売を担当する。

 2016年3月、夫婦は都会での仕事を辞め、故郷にUターンをした。故郷に戻った後、トン族の織物や染色の伝統技術を引き継いだ。藍、柿、ヤマモモなど120種類の植物や果実の実を用いて染料を作り、手織りの木綿の布を染色する。作った織物は、インターネットを通じて北京や上海、それに日本やオーストラリアなどにも販売している。年間売り上げは100万元(約1700万円)を超え、現地80世帯の農家の女性の貧困削減に貢献した。

 織物や染色の工芸技術体験所の建設や、染色工房の拡張にも着手した。現地のたくさんの女性が織物や染色、染料となる植物の栽培に従事できるように、そして多くの若者が興味を抱いてくれるようになればと考えている。また、トン族に織物や染色技術を伝えることで、村の文化がさらに発展することを願っている。(c)CNS/JCM/AFPBB News