【7月11日 AFP】Jリーグ1部(J1)のサガン鳥栖(Sagan Tosu)は10日、サッカー元スペイン代表でW杯優勝メンバーでもあるフェルナンド・トーレス(Fernando Torres)と契約したと発表。移籍の詳細は明かされていないが、34歳のトーレスの契約期間は1年半とされており、背番号は9に決定した。

 トーレスの移籍については今年5月、Jリーグが公式サイトでフライング発表したトーレスの鳥栖加入のニュースを「誤報」としてすぐさま削除し、謝罪に追い込まれたが、現在降格圏に低迷する鳥栖はこの日、クラブの竹原稔(Minoru Takehara)社長とトーレスが「誤報じゃないよ!」と書かれたタオルマフラーを掲げた写真を掲載した。

 イングランド・プレミアリーグのリバプール(Liverpool FC)やチェルシー(Chelsea)などでプレーしたトーレスは、2015年に復帰したスペイン1部リーグの古巣アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)を今夏に退団しており、豪AリーグのシドニーFC(Sydney FC)や米メジャーリーグサッカー(MLS)のシカゴ・ファイアー(Chicago Fire)移籍がうわさされていたが、ヴィッセル神戸(Vissel Kobe)に移籍したスペイン代表の元同僚アンドレス・イニエスタ(Andres Iniesta)に続いた。

 スペインのマドリードで記者会見に臨んだトーレスは「すべて大陸からオファーがあった。フランス、ドイツ、そしてスペインからもね」と話し、「だけど再び欧州のクラブでプレーすることは考えられなかった。まったく別の場所で、新たな挑戦がしたかった」とコメントした。

 鳥栖の竹原社長は「ハードワークをし、チャレンジし続けること。小さなアジアの国から世界で戦えるチームを真剣に考えていきたい。スペインという強豪国から、スペインで成功した彼を迎えることによって日本のサッカーが、ファンがもっともっと楽しめ、より良いサッカーができること、近づく道を私たちは作ったと思っています」と述べている。

 スペイン代表として欧州選手権(UEFA Euro)、W杯制覇を経験したトーレスは、オリンピック・マルセイユ(Olympique de Marseille)と対戦したヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2017-18)決勝で途中出場を果たし、アトレティコのタイトル獲得に貢献した。

 トーレスはまた、8年間過ごしたイングランド・プレミアリーグで通算314試合出場126得点の成績を残し、全盛期に所属していたリバプールでは通算142試合出場81得点を記録した。(c)AFP