【7月10日 CNS】中国・雲南省(Yunnan)の紅河州(Honghe)金平県(Jinping)森林公安局によると、国家一級重点保護野生動物の「スローロリス」がバナナ畑で大雨のため身動きがとれなくなっているところを発見され、警察と地元住民が協力して自然に戻した。

 現地の青年が3日夜、紙箱を抱えて金平県森林公安局を訪れた。箱の中には、丸く縮こまり、「ムクムクしたサルのような生き物」がいた。

 青年は、その日の朝、自宅のバナナ畑で作業をしていたところ、サルのような生き物を畑で発見したという。当時は雨が降っており、サルのような生き物は丸くなってバナナの木の下で震えていた。青年はかわいそうに思い、家に連れ帰って濡れていた体を拭いてやった。

 青年から引き渡された生き物の耳は、頭部のムクムクした毛の中に隠れており、手足は短くて太い。背中には黄褐色の毛を帯びており、褐色の模様が頭から尻尾まで伸びている。左目は大きく、右目にはけがの跡があった。

 公安局では、サルのような動物は、晩にバナナ畑で食べ物をあさり、大雨のために身動きがとれなくなったと判断した。幸いにも、青年がちょうど良いタイミングに保護したとみられる。

 鑑定によってサルのような生き物は、「スローロリス」だとわかった。スローロリスには9種類の亜種がおり、中国には2種類が生息している。体は小型で、動作も鈍い。樹上で生活をし、地面にはほとんど降りてこない。夜行性で、夜に食べ物を探す。

 主に果実を主食としているが、昆虫や小鳥、小鳥の卵なども食べることがある。また、スローロリスは毒を持つ唯一の霊長類だ。海抜が低い地域の原生林で、大きな木の中層部以上で生活をしている。たまにバナナ畑に現れることがある。国家一級重点保護野生動物だ。

 森林公安局がスローロリスを調べたところ、右目のけが以外は、特に目立った外傷はなかった。水と食べ物を与えて観察したところ、自然に戻しても問題ないと判断し、自然保護区域の境界線上で放った。(c)CNS/JCM/AFPBB News