【7月11日 東方新報】中国・北京市のある読者が近頃、電話で公衆電話についての苦情を寄せてきた。携帯電話の普及に伴い、街の各所に設置されていた公衆電話の利用率が下がり、故障している公衆電話機が多いという。公衆電話は110や119などの緊急通報を無料でできるので、緊急時に備え、必要な修理を行って使える状態にしておいてほしい、との内容だった。

■ディスプレイには文字が現れず音声も聞こえない

 北京市西城区(Xicheng)西四北大街の平安里路口(Ping’anli)南バス停留所の西側にある横断歩道脇に、電話ボックスが設置されていた。

 電話ボックスは道端にひっそりと立っており、電話機には土ぼこりが積もり、受話器もほこりだらけ。受話器を取って耳に当ててみたが音はなにも聞こえず、ディスプレイに何も表示されない。記者は念のためダイヤルキーを押してみたが、機械的なカチカチ音が聞こえただけで、受話器からはいぜんとして何も聞こえてこない。受話器を置くと、手はほこりで真っ黒になっていた。

 記者が近くを通りがかった環境保全の作業員に尋ねたところ、この電話を使っている人を見たことがなく、この電話が使えるのか使えないのかもわからないという。道の東側にある同じような電話ボックスにも入り、受話器を上げて何回か試してみたが、ディスプレイは表示されず音声も聞こえなかった。