【7月10日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2018)は9日、男子シングルス4回戦が行われ、大会連覇を目指す大会第1シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)と第2シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)がともにストレート勝ちで8強入りを果たし、テニス界で最も偉大な両者による夢の決勝実現に近づいた。

 通算8度のウィンブルドン制覇を誇る36歳のフェデラーは、フランスのアドリアン・マナリノ(Adrian Mannarino、フランス)を相手に第1セットをわずか16分で制すると、6-0、7-5、6-4で勝利をものにして、オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(AELTC)では自身16回目の準々決勝進出を決めた。

 四大大会(グランドスラム)の8強入りはこれが通算53度目となるフェデラーはまた、ウィンブルドンにおける連続獲得セット数を32に伸ばし、2005年大会の3回戦から優勝した2006年大会の決勝までの間に達成した自己最多記録まであと二つに迫っているほか、自身のサービスゲームでは、トマス・ベルディハ(Tomas Berdych、チェコ)に勝利した2017年大会準決勝の第1セットから81ゲーム連続でキープしている。

 グランドスラム通算20勝のフェデラーは、「相手が第2セット開始直後から必死に食らいついてきて、試合がだんだん厳しくなった。実力のある選手と対戦すると、自分のプレーもよくなっていく。ウィンブルドンで再び2週目に突入できてうれしい」とコメントした。

 フェデラーが準々決勝で対戦する相手は、これまで4回対戦して一度も負けたことがない南アフリカのケビン・アンダーソン(Kevin Anderson)に決定。昨年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2017)ファイナリストで第8シードのアンダーソンは、ガエル・モンフィス(Gael Monfils、フランス)に7-6(7-4)、7-6(7-2)、5-7、7-6(7-4)で勝利を収め、ウィンブルドンでは自身初の準々決勝進出を果たした。

 一方、世界ランク1位でウィンブルドンでは優勝2回を誇るナダルは、チェコのイリ・ベセリ(Jiri Vesely)を6-3、6-3、6-4で退け、準優勝に終わった2011年大会以来の準々決勝進出を果たした。

 フェデラーと同様に今大会では1セットも落としていない32歳のナダルは、25歳の誕生日を翌日に控えた世界93位のベセリを一蹴し、グランドスラムでは自身35回目にして6年ぶりに4大会連続で8強入りを記録すると、「ウィンブルドンでは2011年を最後に準々決勝まで到達していなかったから、これは重要な勝利だ。本当に重要な瞬間だ」と語った。

 グランドスラム通算17勝のナダルが次戦で迎え撃つのは、第5シードのファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro、アルゼンチン)とジル・シモン(Gilles Simon、フランス)の勝者となる。デルポトロはシモンを相手に7-6(7-1)、7-6(7-5)、5-7とリードしているが、試合は日没のため順延となった。

 その他では、第9シードのジョン・イズナー(John Isner、米国)が6-4、7-6(10-8)、7-6(7-4)で第31シードのステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)を下し、ウィンブルドンでは自身初の8強入り。グランドスラムでは2011年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2011)以来となる準々決勝の相手は、第13シードのミロス・ラオニッチ(Milos Raonic、カナダ)に決まった。

 2016年大会でアンディ・マレー(Andy Murray、英国)に次ぐ準優勝を果たしているラオニッチは、マッケンジー・マクドナルド(MacKenzie McDonald、米国)を相手に37本のサービスエースと74本のウイナーを記録し、6-3、6-4、6-7(5-7)、6-2で勝利を収めて、同大会では自身4回目のベスト8入りを果たした。(c)AFP/Dave JAMES