【7月6日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ(Gianni Infantino)会長は、タイの洞窟に閉じ込められている少年らをサッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)の決勝戦に招待すると発表した。少年らに対しては、各国のトップ選手らからも応援メッセージが続々と寄せられている。

 インファンティーノ会長は、2週間前から洞窟内に閉じ込められているサッカーチームの少年らが、今月15日にモスクワで行われる決勝戦を観戦できるよう、それまでに救出されることを期待すると述べた。

 同会長はタイサッカー協会(Football Association of Thailand)の会長に宛てた書簡で、「皆が願っているように、少年らが近日中に家族との再会を果たすことができ、旅行が可能な体調であれば、FIFAは喜んで彼らを決勝戦にゲストとして招待する」と約束し、「決勝戦で会えることを心から願っている。そうすれば間違いなく交流と祝賀の素晴らしい瞬間になるだろう」と述べた。

 11~16歳のサッカー少年らは25歳のコーチと共に、先月23日の練習後に洞窟探検へ出発し、以来地下深くの暗闇に閉じ込められている。

 少年らが厳しい試練に見舞われたのが、ロシアW杯の開催時期と重なったため、選手らも事態の進展に注目している。

 日本代表はツイッター(Twitter)に、「頑張れ!」と少年たちを鼓舞する動画を投稿。また米CNNによれば、元ブラジル代表のレジェンド、ロナウド(Ronaldo)氏も少年らの窮状に「ひどい」と同情し、「サッカー界は、あの子たちをあの場所から脱出させる方法を誰かが見いだせるよう願っている」と語ったという。

 またクロアチアサッカー連盟(HNS)は、少年チームが見せた重圧の中での冷静さをたたえ、ウェブサイト上に「あれほど恐ろしい状況の中で、少年らとコーチが見せた勇気と強さに畏敬の念を抱いている」と記した。(c)AFP