【7月7日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2018)で大会第25シードとして通算8度目のタイトル獲得を目指しているセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)は、オーラを放ちながらプレーしていることを自覚しており、自身を「偉大」と認めることについても何のためらいもない。

 6日に行われた女子シングルス3回戦で、クリスティーナ・ムラデノビッチ(Kristina Mladenovic、フランス)を7-5、7-6(7-2)で下したセレーナは、全てのライバル選手から勝利を手にしようと挑まれるセレーナという存在でいることは、「毎試合うんざりするに違いない」と同胞のマディソン・キーズ(Madison Keys)に言われたことを受け、「他人がそれを認めてくれてうれしい」と語った。

「出産後であろうが手術後であろうが関係なく、毎試合プレーするたびに、若い選手たちは私が見たことがないような戦い方をしてくる。私はあまり偵察はしないけれど、実際に彼女たちの試合を見てみると、私と対戦するときのプレーとは全く違うから面白い。それが私を偉大にさせる。私は誰と対戦するときも常に相手が最高の状態。だから私はそれを上回らないといけない」

「確かにオーラはあると思う。セレーナとプレーしていると思わせる何かが。でもそれと同時に女子のライバルを誇りに思う。彼女たちはセレーナと対戦するから自分は負ける、なんて言いながら出てきたりしない。セレーナと戦うから自分は懸命にプレーする、という決意で出てくる」

 昨年9月に長女アレクシス・オリンピア(Alexis Olympia)ちゃんを出産した36歳のセレーナが、復帰後に四大大会(グランドスラム)に出場するのはこれが2大会目で、全仏オープンテニス(French Open 2018)では16強入りを果たしたものの、胸筋を痛めて4回戦を棄権。それでも今大会でも再び4回戦進出を果たし、9日には同じ母親で予選勝者のエフゲニア・ロディナ(Evgeniya Rodina、ロシア)と対戦することが決まった。

 今大会のセレーナは、ここまでシード選手とは対戦しておらず、強豪とぶつかるのは早くても準決勝になるとみられている。ロディナとの4回戦を突破すれば、準々決勝でカミラ・ジョルジ(Camila Giorgi、イタリア)とエカテリーナ・マカロワ(Ekaterina Makarova、ロシア)の勝者と対戦することになる。

 しかし、通算5度のウィンブルドン制覇を誇る第9シードのヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams、米国)は、第20シードのキキ・ベルテンス(Kiki Bertens、オランダ)に2-6、7-6(7-5)、6-8で敗れたため、準決勝でウィリアムス姉妹対決が実現する可能性はなくなった。

 一方、キーズはロディナとの3回戦で、第1セットを5-2とリードしながら5-7、7-5、4-6で敗退。試合中にはセレーナとの次戦に思いを巡らせてしまい、その空想の最中に世界ランク120位に攻め込まれてしまったことを認めた。

 自分が仮にセレーナだったとして、ほぼ20年間もライバルに追われ続けるのはどういう気持ちだろうかと尋ねられると、キーズは「毎試合うんざりするに違いない」という認識を示すと、「それはむしろ、彼女に対する敬意」と答えた。(c)AFP/Dave JAMES