【7月3日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領とメキシコの次期大統領に決まったアンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール(Andres Manuel Lopez Obrador)氏は2日、初めて電話会談を行った。ロペスオブラドール氏はメキシコ移民の米国流入削減に協力すると申し出たという。

 1日に投開票の大統領選で、メキシコ政界の既成主流派とは一線を画する対米強硬左派のロペスオブラドール氏が圧勝したことから、米国との関係に懸念が持ち上がっていた。

 大統領選は反貿易主義や反移民を掲げるトランプ氏にメキシコ国民が怒りを募らせていた時期と重なり、「アムロ(AMLO)」の愛称で知られるロペスオブラドール氏もトランプ氏に「身の程を思い知らせてやる」と発言するなど対米強硬路線をあらわにしていた。

 しかしロペスオブラドール氏の大統領選勝利を受けて行われた同氏とトランプ氏との初の電話会談で、両者は馬が合ったようだ。

 ロペスオブラドール氏は次期大統領に決まってから数回目となるツイッター(Twitter)への投稿で、トランプ氏から電話があり30分ほど会談したことを明らかにした。会談でロペスオブラドール氏は、移民削減と治安強化につながるメキシコ国内での雇用創出のための開発計画をトランプ氏に提案し、今後米・メキシコの実務者間で協議していくという。また電話会談の雰囲気は敬意のある丁寧なものだったという。

 トランプ氏も、ホワイトハウス(White House)の大統領執務室(Oval Office)で記者団に対し、ロペスオブラドール氏との電話会談に触れ「われわれは非常に良い関係を築いていけるだろう、素晴らしい会談だった」と述べ、「ロペスオブラドール氏は国境問題でもわれわれに協力してくれると思う」と付け加えた。(c)AFP/Joshua Howat BERGER